食欲不振で来院された3歳猫。
血液、レントゲン、エコーなどの全身検査を行う中で診断に苦慮した症例である。入院中、排尿がみられず脱肛に似たような外観を呈し始めたことから肛門に対する超音波検査を行ったところ腹部から肛門へ繋がる膀胱が確認され、会陰ヘルニアと仮診断し緊急手術を実施。会陰切開と下腹部正中切開で骨盤切開を行う事なく膀胱を整復した。膀胱は元の位置に正中固定術により整復し、壊死を起こす確率が高い様子に見えたため一度尿道カテーテルと腹膜カテーテルを設置し閉腹した。数回行った膀胱造影から2週間後に膀胱の一部壊死が確認されたため再開腹を行い膀胱の壊死部に対し膀胱部分切除術および再建を行った。犬における会陰ヘルニア症候群は比較的よく遭遇する疾患であるが、猫における会陰ヘルニア症候群は比較的稀である。本症例は過去に交通事故の既往歴があるため関連がある可能性がある。
血液、レントゲン、エコーなどの全身検査を行う中で診断に苦慮した症例である。入院中、排尿がみられず脱肛に似たような外観を呈し始めたことから肛門に対する超音波検査を行ったところ腹部から肛門へ繋がる膀胱が確認され、会陰ヘルニアと仮診断し緊急手術を実施。会陰切開と下腹部正中切開で骨盤切開を行う事なく膀胱を整復した。膀胱は元の位置に正中固定術により整復し、壊死を起こす確率が高い様子に見えたため一度尿道カテーテルと腹膜カテーテルを設置し閉腹した。数回行った膀胱造影から2週間後に膀胱の一部壊死が確認されたため再開腹を行い膀胱の壊死部に対し膀胱部分切除術および再建を行った。犬における会陰ヘルニア症候群は比較的よく遭遇する疾患であるが、猫における会陰ヘルニア症候群は比較的稀である。本症例は過去に交通事故の既往歴があるため関連がある可能性がある。