犬のチョコレート誤食で問題となるのはチョコレートに含まれるテオブロミンと呼ばれる化学物質の作用である。これは人の場合、食べる量によってはリラックス作用を、多く食べれば興奮を起こしたりする。しかし犬はこの物質の代謝がイマイチで量によってはテオブロミン中毒として下記の症状を起こす。
犬のテオブロミンの中毒量はそれぞれ記載されている用量に全体的なデータには差があるが概ね平均すると100-200 mg/kg程度である(ものによっては80mg/kgとするデータもある)
このチョコレートに含まれるテオブロミンが摂取してから身体で半減するまでの時間は17.5時間お長く体内からこの時間を経て排出されるとされる。言い換えればそれまでは入念に経過を見ると良いだろう。
チョコレート誤食とは一言で言っても程度はさまざまでどのようなチョコを食べたかが重要となる。カカオ成分の多いチョコは先に述べたテオブロミンという化学物質の含有量も多いと考えて良い。
では実際に市販されているチョコレートにどれくらいテオブロミンが含まれているか参考に記載しておく。
《チョコレートの種類別100g中のテオブロミン含有量》
ホワイトチョコレート:0mg/100g
ミルクチョコレート :155~233mg/100g
セミスイートチョコレート:490-528mg/100g
ベーキングチョコレート :1365 mg/100g
ダークチョコレート 1587mg/100g
ビターチョコレート 529~2116mg/100g
このようにチョコレートの種類によって含まれる量もまちまちであるため誤食してしまった場合は犬のチョコレート誤食で問題となるのはチョコレートに含まれるテオブロミンと呼ばれるメチルキサンチン類のアルカロイドによる作用である。これは人の場合、量によってはリラックス作用を起こすが量によっては興奮を起こしたりするが、犬はこの物質の代謝がイマイチで量によっては下記の症状を起こす。
"何をどのくらい"かの把握が判断の鍵となる。
含有量によるが、目安としては3キロの犬の一般的なカカオ量の板チョコな1-2枚分(50g1枚として)で中毒量とされる(これはあくまで目安)
中毒の際の症状は食べて4時間ごろに発症することが多い。
症状としては下痢、嘔吐、貧血、溶血による血尿、
重度になりますと、、異常興奮・震え・運動失調・発熱・心拍増加や不整脈・筋肉の痙攣や硬直・多尿・血尿・昏睡などにより
最悪の場合は死亡する可能性もある。
あとはチョコレート誤食後に注意したい病気は急性膵炎である。これは消化に関わる膵臓という臓器に高カロリーであるチョコレートが負担をかけ膵炎になってしまうもので、これを発症すると消化酵素を出す組織である膵臓が自らを溶かしてしまう為非常に危険である。
対策として誤食したらなるべく早期に動物病院に連絡して
①どのようなチョコレートをどのくらい食べたか
②何時間前くらいに食べたか
③食べたのは中身と袋か、中身だけか
などより詳細に伝えてほしい。出来れば現物を時間すると獣医師はどのくらいのテオブロミンを含むチョコレートか計算でき治療に活用できるかもしれない。
そして必要がありかつ食べてから早い段階であれば
・催吐処置して体外にチョコを出す処置
・吸収抑制処置
・膵炎などを予防する治療
を行ってもらうと良いであろう。