バイタルサイン
・徐脈+低血圧←一般的に珍しいショックパターンとなる(通常の生体反応は血圧が下が
る=血液が遅れてない=酸素が必要⇒心拍数をあげるのが普通)
※鑑別診断:1急性心筋梗塞による完全房室ブロックも徐脈+低血圧(心原性)
2急性頸椎損傷等による神経原性ショック:血管の交感神経は緩み
心臓に血液は戻らないため末梢はいい色
3VVR(血管迷走神経反射);不快な刺激⇒交感神経緊張⇒副交感神経が過剰に交感神経を抑えすぎてしまう。心臓との鑑別は頸静脈が弱くゆっくり触れる点
・低体温
・呼吸数低下
・意識レベル低下
時系列での生体の変化
軽度低体温 □熱産生増加シバリング
□血圧正常
□運動失調
中度低体温 □昏迷
□酸素消費量25%減少
□シバリングによる熱産生量消失
□心房細動(心房細動は心室細動と違い心室は正常、血液は全身に送れる)
□心拍出量30%off
□シバリングから筋硬直に移行
□意識レベルのさらなる低下、脈拍数、呼吸数低下
高度低体温 □酸素消費量50%off
□脈拍数1/2に
□心室細動リスク
□反射消失、筋硬直消失
□脳血流量2/3に減少
□心拍出率55%減少
□重度低血圧
□角膜反射消失
□心室細動の危険性最大、酸素消費量75%減少
□脳は平坦
心電図上の特徴
J派(Osborn波)
治療
1温めた輸液の急速輸液静脈点滴(40度以上)
2温めた酸素投与(42~46度)
3再加温(Rewarming)
① 軽傷 Passive External Rewarming(予想体温上昇<1度/時間)⇒毛布
能動的に温まる
② 中度 Active External Rewarming(予想体温上昇<1-3度/時間)
電気毛布、ハロゲンヒーター、ストーブ、湯たんぽ
積極的に体外から温める
③ 重度(呼吸循環不全あり)
Active External Rewarming(予想体温上昇<3-9度/時間)
加温輸液(40-43℃)、加温加湿酸素(42-46℃)腹腔内洗浄等
積極的に体内から温める
※温める場所:四肢より体幹
※体温のあげ方:Ⅰ時間1℃程度で時間かけて
⇒急激に上げると酸素要求量も急に上がる。低体温の症例は脱水して循環落ちているため、急激に酸素要求量が増えると再加温ショック(Rewarming Shock,Afterdropが起きるリスク)
原因の探索
□外傷;頭部
□中毒:睡眠薬、向精神薬
□中枢神経疾患:脳梗塞等
□内分泌疾患:低血糖、高血糖、甲状腺機能低下症、副腎疾患
□敗血症