鎮静下にて採取する関節の皮膚を剃毛消毒します。関節領域を触診し、穿刺部位を決定する。そして23~27Gを用い関節へ穿刺を実施する。通常正常な関節液は白色で粘性か高い。
正常か異常かの判断は関節液の粘性でおおまかに判断できる。採取した液がスライドガラスにのせた後、水のように広がったら関節液の増加により本来の粘性が失われていると判断できる。採取された関節液は最低限、細胞診および菌培養検査を実施する事。また確定診断にはレントゲン所見における関節の『びらん性か非びらん性か』、関節周囲組織の増生、肥厚の有無、関節間隙の狭小化、軟骨下骨の骨粗鬆化、虫食い像、亜脱臼の有無を確認する。また顕微鏡による細胞数量(正常:3000~5000/μl以下)、リウマチ因子の血液検査、SLE等のタイプの自己免疫疾患を確認するためのANA(抗核抗体)、CRP、等を実施し、『関節リウマチ』『特発性免疫介在性多発性関節炎(IMPA)』『感染性関節炎』『犬種特異性関節炎』を診断する。