適応:RBCおよび血漿量の急速な消失を伴うすべての病態(ex外傷、手術、殺鼠剤中毒、腫瘍の破裂)
risk factor:◇10~14日以上前に輸血された動物
◇供血側の血液型が不明なとき
◇クロスマッチ不適合
◇すべての猫については反応が起こりうるリスクが少なからず存在する。
◇一部の猫(純血種に多い)は異種のRBC抗原に対してPre-formedな循環抗体を持っているので最初の輸血に際して重篤な不適合反応を示すことがある。ごく少量の(5ml以下)の血液が急性の生命に関わる反応をおこすことあり
① クロスマッチ試験 (スライド法)
a:供血動物コントロール
レシピエント血清2drop+レシピエントRBC1drop
b:主クロスマッチ
ドナー血清2drop+レシピエントRBC1drop
c:副クロスマッチ
レシピエント血清2drop+ドナーRBC1drop
d:受血動物コントロール
ドナー血清2drop+ドナーRBC2drop
他:緊急時
レシピエント全血2drop+ドナー全血2drop
② 血液型判定
③ 犬:DEA1.1 /1.2/ 3/4/5/6/7/8
猫:A/B/AB
日本ではA型90%、B型10%、AB型0%とされる。またB型保有率は
0%・・・・アメショ、バーミーズ、オシキャット、オリエンタタルショートヘア
5%・・・・マインクーン、ノルウェージャンフォレスト
0~20%・アビ、ジャパニーズボブテイル、ペルシャ、ヒマラヤン、ソマリ、スフィンクス
20~30%・・コーニッシュレックス、エキゾチックショートヘア
40~50%・・ブリティッシュショートヘア、デボンレックス
2;輸血量算定
方法ⅰ:BW×2.2×上昇させたいPCV%=輸血必要量
方法ⅱ:犬
レシピエントBW×90×目標PCV-レシピエントPCV
ドナーPCV
猫
レシピエントBW×70×目標PCV-レシピエントPCV
ドナーPCV
3;輸血速度
初期15分・・・・0.25ml/kg/h
それ以降・・・・5~10ml/kg/h→最大22ml/kg/h
reaction(免疫性)
急性(急性溶血性輸血反応:AHTR):急性溶血性破壊→Hb血症、Hb尿症
1落ち着きのなさと不安
2糞尿失禁or無尿症(腎不全)
3痙攣
4蕁麻疹、痒み、顔面湿疹(血管性浮腫)
5筋肉振戦
6四肢の伸展
7発熱
8悪心、流涎、嘔吐
9呼吸数の変化
10頻脈
非溶血性
蕁麻疹、痒み、発熱、アナフィラキシー
遅延性免疫反応
1細胞抗原に対する記憶抗体による溶血
輸血後2~21日でPCV低下
2不適合輸血由来なら7~10日の遅延した貧血
3抗血小板抗体による輸血後紫斑病
reaction(非免疫性)
1血管の過負荷・・・咳、呼吸困難、嘔吐、蕁麻疹
2発熱
3無症状性溶血
reaction treatment