CPA(心肺停止)に対する救命救急処置法(心肺脳蘇生法:CPCR)には内科的治療法、体外心臓マッサージ、化学的細動(ボスミン)、電気的除細動(カウンターショック)等、多くあるが、一定時間経過後、それら治療法へ反応が見られない時に選択肢の一つとなる救命法が『大動脈クロスクランプ法』である。
~適応~
①5分間、閉鎖式心臓マッサージしても戻らないCPA
②下行大動脈遮断下での腹腔内出血対処が必要なケース
③外傷によって閉鎖式心マッサージが行えないケース(肋骨骨折、気胸、横隔膜ヘルニ
アなど)
④心タンポナーゼ
①第5(or6)肋間を迅速に剃毛&消毒し、緊急用ドレープをかける
②第5肋間開胸のため切皮。
③カンシで皮下を鈍性剥離(人工呼吸器STOP)
④肋間真ん中をメッチェンで鈍性剥離(腹側に走行する内胸動脈に注意)し、開胸器装
着(人工呼吸器再開)
⑤心膜横隔膜靭帯付近で心膜切開(横隔膜神経に注意)
⑥80~120bpmで心臓マッサージ
⑦5Frチューブでタニケット作成し、左鎖骨下動脈分岐直後の下行大動脈にかけ遮断。
⑧10分以内に心拍が戻ったら、ゆっくり遮断解除。
※なかなか緊急で写真とれないため撮れ次第、方法を写真と照らし合わせながら説明いたします